おすすめの名曲
モーツァルトの「おすすめの名曲」としてこれまでご紹介してきたのは、主にいわゆる有名どころなので、今回はやや知名度は低いもののぜひ聴いておきたい、「知られざる名曲」的な作品を取り上げたいと思います。それは、"ケーゲルシュタット"あるいは"ケーゲ…
先に「モーツァルトの弦楽四重奏曲」でご紹介した通り、ヴォルフガングは1770年、14歳の時に、最初のイタリア旅行の道中、ローディという土地で、このジャンルにおける第1作「ト長調 K.80(73f)」を作曲しました。さらに、1772年に行った第3回イタリア旅行の…
1781年、モーツァルトは、長年さまざまな面で対立していたザルツブルク大司教ヒエローニュムス・コロレードと完全に決別し、故郷を去ってウィーンへ居を移しました。それ以降はフリーの音楽家として、作曲の他、楽譜の出版やレッスンにより生計を立てていま…
前記事でご紹介した「クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 "シュタードラー"」が世に出る一年前の1788年、モーツァルトはほぼ同時に、俗に「三大交響曲」とも呼ばれる三つの交響曲を書き上げました。「第39番 変ホ長調 K.543」「第40番 ト短調 K.550」そして…
芸術家には、その作品に創造時の心理や感情、さらにはその根底となる私生活の状況や出来事などが強く反映してしまうタイプと、あまり、あるいははほとんどそれの感じられないタイプがあります。芸術家も人間である以上、どちらかと言えば前者の方が普通と言…
モーツァルトの宗教音楽が質・量ともに充実していること、しかし惜しいことにそれらの演奏される機会は現在ではそれほど多くないことを前記事で述べました。そして、その唯一の例外として、「レクイエム ニ短調 K.626」を挙げることができ、この曲については…
アイネ・クライネ・ナハトムジーク(セレナード第13番 ト長調 K.525)は、モーツァルトの数多の作品の中でも最も知られた曲の一つでしょう。特に、第一および二楽章の主題旋律はあまりにも有名で、ほぼすべての人の耳に深く記憶されているのではないでしょうか…
モーツァルトが非常に遊び心に富んだ人であったことは、彼が残した多くの手紙や逸話、そしてモーツァルトの作品そのものからもうかがい知ることができます。そのような遊びの精神に基づいて書かれた曲の一つが、「音楽の冗談(Ein musikalischer Spass) K.522…
さて、今回のテーマは「モーツァルトの最高傑作」としました(些か釣りタイトルの感はありますが……)。もちろん、芸術の価値を数値として評価することはできないので、モーツァルトの作品の中でどれが一番優れているかを客観的・絶対的に決定することなど不可…